馬の消化器系の仕組みとは?トラブル予防と飼料管理のコツを実践的に解説

Aug 27,2026

馬の消化器系の仕組みを理解することは、疝痛や潰瘍などの一般的な消化器の問題を予防し、馬を健康に保つのに役立ちます。はい、まさにその通りです。私自身、馬を飼い始めたばかりの頃は、なぜ馬がそんなに頻繁に食べるのか、なぜ干し草がそんなに重要なのか、まったく理解していませんでした。でも、消化のメカニズムを学んでから、餌の与え方や管理方法が劇的に変わりました。例えば、胃が小さく常に胃酸を分泌する馬にとって、長時間の空腹は胃潰瘍のリスクを高めるという事実を知った時、私はすぐに放牧時間を増やし、干し草を常に食べられる環境に変えました。この記事では、あなたの馬の健康を守るために、消化の基本から具体的なトラブル対策、実践的なサプリメントの選び方までを、現場の経験を交えてお伝えします。ぜひ参考にしてください。

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馬の消化器系の仕組みを知っていると、日常の管理がぐっと楽になります。私自身、馬を飼い始めた頃は、なぜ馬がそんなに頻繁に食べるのか、なぜ穀物をあげすぎてはいけないのか、さっぱりわかりませんでした。でも、消化の仕組みを勉強してから、餌の選び方や与え方がまるで変わったんです。この記事では、あなたの馬の健康を守るために、消化器系の基本からトラブル対策まで、実践的に解説します。

馬はどのように消化するのか?

馬は後腸発酵動物

馬は後腸発酵動物です。つまり、消化のほとんどを大腸で行います。

胃の容量は小さく、一度にたくさんの餌を入れられません。その代わり、大腸(盲腸や結腸)には何十億もの微生物が住んでいて、繊維質の牧草や干し草を分解してエネルギーに変えてくれます。この仕組みのおかげで、馬は草だけで生きていけるんです。人間とはまったく違う消化戦略を持っているので、私たちの常識を当てはめると失敗します。例えば、人間は胃で消化できるものも、馬の胃では処理しきれず、大腸に負担をかけてしまうことがあります。

消化のプロセスと時間

食べ物が口から入ってから排出されるまで、約36〜72時間かかります。

まず、歯でよく噛んで唾液と混ぜます。食道を通って胃に送られますが、胃は小さく、一度に入る量は限られています。その後、小腸で糖質やでんぷんが吸収され、残った繊維が大腸で微生物の力を借りて発酵されます。この発酵こそが馬のエネルギー源です。干し草のような長い繊維は特に時間がかかるので、こまめに少量ずつ食べ続けることが理想です。もし長時間空腹が続くと、胃酸が溜まって潰瘍の原因になります。

では、なぜ馬はこんなに頻繁に食べなければならないのでしょうか?

その答えは、胃の構造にあります。馬の胃は常に胃酸を分泌し続けます。草食動物である馬は、本来ほとんど絶え間なく草を食べるように進化してきました。ところが、現代の飼育環境では、決まった時間に餌を与えられることが多く、その合間に胃が空っぽの状態が続きます。すると、胃酸が胃壁を傷つけ、胃潰瘍のリスクが高まります。だからこそ、できるだけ常に干し草を食べられる環境を整えることが大切なのです。

馬によく見られる消化器の問題

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疝痛(Colic)

疝痛は、腹痛を引き起こすさまざまな症状の総称です。原因はガス、詰まり、腸捻転など多岐にわたります。

馬が疝痛を起こすと、落ち着きがなくなり、地面を転がったり、後ろ足でお腹を蹴ったりします。私の友人の馬も、ある日突然疝痛を発症し、すぐに獣医を呼んだおかげで一命を取り留めました。原因の多くは飼育管理のミス、例えば急な飼料変更や水不足、ストレスなどです。予防には、規則正しい餌やりと十分な運動が欠かせません。もし疝痛の兆候を見つけたら、すぐに獣医に連絡してください。

胃潰瘍(Gastric Ulcers)

胃潰瘍は、馬の胃の内壁にできる痛みを伴う病変です。ストレスや長時間の空腹が主な原因です。

競技馬や厩舎で飼われている馬に特に多く、食事の間隔が長いと胃酸が胃壁を侵食します。私が以前担当した馬も、食欲不振や背中の張りが見られ、内視鏡検査で潰瘍が見つかりました。治療にはオメプラゾール(商品名:ガストロガード)という薬が効果的ですが、予防には常に干し草を食べられる環境を整えることが最も重要です。また、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の長期使用も潰瘍のリスクを高めるので注意が必要です。

下痢(Diarrhea)

下痢は、感染症や食事の変化、腸内細菌のバランス崩れで起こります。

高齢の馬では歯の問題が原因で十分に噛めず、消化が悪くなって下痢になることもあります。下痢が続くと脱水や電解質のバランス異常を引き起こすため、早めの対策が必要です。粘土ベースのサプリメント(例:Equine GI Sponge)が便を固めるのに役立つことがあります。ただし、原因が感染症の場合は獣医の指示に従ってください

馬の消化器系をケアする方法

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疝痛(Colic)

最も大切なのは、良質な牧草や干し草をたっぷり与えることです。穀物は最小限に。

多くの馬は軽い運動しかしないので、穀物はまったく必要ありません。ビタミンやミネラルは、干し草の分析に基づいて補うのが理想的です。私の馬も、栄養士に相談して完全なローファイ飼料に切り替えたところ、毛艶が良くなり、元気いっぱいになりました。個々の馬のライフステージや運動量に合わせて、必ず専門家のアドバイスを受けてください

消化補助サプリメントの活用

サプリメントは、胃酸緩衝剤やプロバイオティクスなど、特定のトラブルに役立ちます。

例えば、ストレスのかかる競技前や移動時に、胃酸緩衝剤(馬用の胃薬)を与えると、胃潰瘍の予防になります。また、サイリウム(psyllium)は砂疝痛の予防に効果的で、砂地で飼育している馬には定期的な投与が推奨されます。ただし、サプリメントはあくまで補助であり、基本の飼料管理がしっかりしていてこそ効果を発揮します。獣医と相談せずに複数のサプリメントを併用するのは危険です。

では、サプリメントは本当に必要なのか?

答えは「場合による」です。健康な馬で、良質な飼料と適切な管理ができていれば、サプリメントなしでも問題ありません。しかし、胃潰瘍のリスクが高い馬や、ストレスの多い環境にいる馬には、胃酸緩衝剤やプロバイオティクスが有効なケースがあります。私自身、コンペシーズン中は馬に胃酸緩衝剤を与えていましたが、オフシーズンはやめても問題はありませんでした。大切なのは、獣医や栄養士と相談して、本当に必要なものだけを選ぶことです。

馬の消化器系に関するよくある質問

馬は自動酵素消化動物ではない

馬は自分自身の酵素だけで消化するわけではありません。微生物の力を借りる後腸発酵動物です。

よくある誤解で、馬は人間と同じように消化できると思われがちですが、実際はまったく違います。人間は小腸で多くの栄養を吸収しますが、馬は大腸の微生物に依存しています。このため、でんぷん質の多い穀物を大量に与えると、大腸で異常発酵を起こし、疝痛や蹄葉炎の原因になります。馬に与える餌は、基本的に繊維質が中心でなければならないということを覚えておいてください。

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疝痛(Colic)

馬と人間の最大の違いは、胆嚢がないことと、胃の大きさです。

馬には胆嚢がないため、胆汁を常に分泌し続けます。また、人間の胃は食べ物をためるのに適していますが、馬の胃は小さく、一度に食べられる量が限られています。さらに、消化時間も異なります。人間の食べ物は約24〜72時間で通過しますが、馬の場合は36〜72時間かかります。この比較は、飼い主として知っておくと役立ちます。例えば、馬に一度に大量の餌を与えるのは絶対に避けるべきだということが、違いから理解できます。

馬と人の消化器系の比較表

以下の表で、馬と人の消化器系の主な違いをまとめました。馬の消化器系の特徴を一目で確認できます。

項目
胃の容量約8〜15リットル約1〜2リットル
消化時間約36〜72時間約24〜72時間
胆嚢なし(胆汁を常時分泌)あり(胆汁を貯蔵)
消化方式後腸発酵(微生物依存)自己酵素消化(主に小腸)

この表を見ると、馬の消化器系は人間とは根本的に異なることがわかります。特に、胃の小ささと胆嚢の欠如が、頻繁な給餌と低でんぷん食の必要性を説明しています。私もこの違いを理解してから、馬への餌の与え方を完全に変えました。あなたもぜひ、この表を参考に馬の管理を見直してみてください。

馬の消化器の各部分の役割

口腔と食道

消化は口から始まります。馬は草をよく噛んで唾液と混ぜます。

馬の歯は生涯伸び続けるため、適切な摩耗が必要です。噛み方が悪いと、未消化のまま食べ物が胃に送られ、消化効率が落ちます。食道は一方向にしか食べ物を送れない構造で、げっぷができないのも特徴です。そのため、ガスが溜まると疝痛になりやすいのです。定期的な歯のチェックは消化器系の健康に直結します。

胃と小腸

胃は容量が約8〜15リットルと小さく、常に胃酸を分泌しています。

胃の上部は食道に近く、胃酸から守る粘膜が薄いため、潰瘍ができやすい部分です。小腸では、でんぷんや糖、タンパク質、脂肪が消化吸収されます。しかし、馬の自然な食事にはこれらの成分は少ないので、大量の穀物を与えると小腸で処理しきれず、大腸に流れて問題を起こします。小腸の長さは約20メートルもあり、ここで多くの栄養が吸収されるのです。

大腸(盲腸と結腸)

大腸は消化の主役です。微生物が繊維を発酵させてエネルギーを作ります。

盲腸は巨大な発酵槽で、馬の消化器系の約30%を占めます。ここでセルロースが分解され、揮発性脂肪酸というエネルギー源が生成されます。結腸はさらに長く、水分と電解質を吸収します。この大腸の健康を保つためには、一貫した飼料の質と量、そしてストレスを減らすことが重要です。大腸の微生物叢はデリケートで、急な飼料変更でバランスを崩すと、下痢や疝痛の原因になります。

馬の消化に良い飼料の選び方

干し草の品質と種類

干し草は馬の主食です。チモシー、オーチャードグラスなどが一般的です。

良質な干し草は、緑色で香りが良く、カビやほこりが少ないものを選びます。私の経験では、干し草の分析をして栄養価を確認するのが一番確実ですが、費用がかかるため、信頼できる生産者から購入するのが現実的です。また、アルファルファはタンパク質やカルシウムが高いので、成長期の馬や授乳中の馬には良いですが、肥満傾向の馬には注意が必要です。干し草の種類によって消化速度が異なるため、複数の種類を混ぜて与えるとバランスが良くなります

穀物と配合飼料の注意点

穀物は必要最小限に。作業量の多い馬以外は不要です。

もし穀物を与えるなら、1回の量は体重1kgあたり0.5g以下(つまり500kgの馬なら250g)が目安です。それ以上与えると、小腸で吸収しきれず、大腸で異常発酵を起こしやすくなります。私の知人の馬は、競技会前に大量のオーツ麦を与えられて、疝痛を起こしたことがあります。また、配合飼料には糖分やでんぷんが多く含まれているものもあるので、ラベルをよく確認し、できるだけ低糖質・低でんぷんのものを選びましょう。安全な選択肢として、ビートパルプ(甜菜パルプ)は繊維が豊富で、消化に優しいのでおすすめです。

馬の消化器系を支える腸内環境の秘密

微生物のバランスが健康を決める

馬の腸内には、数百兆もの微生物が住んでいます。この微生物の世界が、馬の健康を左右しているんです。

馬の大腸に住む微生物たちは、私たち人間には消化できないセルロースを分解して、揮発性脂肪酸というエネルギー源に変えてくれます。でも、この微生物のバランスが崩れると、消化不良や疝痛の原因になるんですよ。例えば、急に穀物をたくさん与えると、乳酸を産生する悪い菌が増えすぎて、腸内が酸性に傾きます。すると、良い菌が減ってしまい、ガスが溜まったり、下痢を起こしたりします。私も以前、馬の餌を急に変えたら、3日間ずっと軟便が続いて、本当に焦りました。獣医さんに相談して、元の餌に戻すまで回復しませんでした。だから、飼料を変えるときは、少なくとも7日間かけて少しずつ切り替えるのが鉄則ですよ。

プロバイオティクスとプレバイオティクスの役割

腸内環境を整えるには、プロバイオティクス(善玉菌)とプレバイオティクス(善玉菌のエサ)が効果的です。どちらも、馬の消化を助けてくれる頼もしい味方です。

プロバイオティクスは、ヨーグルトやサプリメントで摂取できる生きた微生物で、腸内に良い菌を直接補給します。一方、プレバイオティクスは、すでに腸内にいる良い菌のエサになる成分で、フラクトオリゴ糖などが代表的です。私の経験では、ストレスが多い時期(競技会や移動後)にプロバイオティクスを与えると、馬の食欲と便の状態が明らかに良くなりました。ただし、すべての馬に効果があるわけではないので、試すなら獣医さんと相談してからにしましょう。サプリメントを買う前に、まずは飼料管理を見直すことのほうが大事です。

ところで、馬はなぜこんなに腸内環境がデリケートなのでしょうか?

その理由は、馬が本来、広大な草原で少量ずつ絶え間なく草を食べるように進化したからです。現代の飼育環境では、限られた種類の餌を与えられることが多く、しかも給餌間隔が長くなりがちです。この急激な変化に、馬の腸内微生物はついていけないんです。つまり、人間が便利だと思う管理方法が、馬の体にはストレスになっている可能性があります。私たち飼い主ができる最善の対策は、できるだけ自然な摂食パターンを模倣すること。例えば、干し草をネットに入れて吊るせば、少しずつ食べる時間を延ばせますよ。

馬の消化を乱す意外な要因

ストレスと消化の関係

馬はストレスを感じると、消化器系にすぐ影響が出ます。これは、人間と同じように、自律神経が胃腸の働きをコントロールしているからです。

馬がストレスを感じると、交感神経が優位になり、胃や腸の血流が減って消化活動が低下します。例えば、新しい環境に移動した馬は、しばらく食欲が落ちたり、下痢をしたりすることがよくあります。私も、初めて馬を競技会に連れて行ったとき、前日から水をあまり飲まなくなり、当日は軟便になってしまいました。原因は明らかに移動のストレスでした。対策としては、移動前から馴染みの干し草を持参したり、できるだけ普段と同じルーティンを守ったりすることが効果的です。また、ストレス軽減のために、一緒にいる馬と離さないのも大切なポイントです。

水の質と量が消化に与える影響

馬の消化には、十分な量の清潔な水が不可欠です。水分が不足すると、腸内の内容物が固くなり、疝痛のリスクが高まります。

馬は1日に体重の5〜10%の水を飲むと言われています。500kgの馬なら、約25〜50リットルです。でも、水の温度や味が変わると、馬は水を飲まなくなることがあります。特に冬場は、冷たい水を嫌がって飲水量が減り、その結果、干し草の消化が悪くなって便秘になりやすいんです。私の知り合いは、冬に温水器を設置したら、馬の飲水量が増えて毛艶が良くなったと言っていました。また、水槽の掃除も重要で、藻やバクテリアが繁殖すると、馬が水を嫌がる原因になります。もし馬の飲水量が減ったと感じたら、水の温度を変えたり、新しい水を頻繁に交換したりしてみてください

馬の消化に良い飼料の具体的な選び方

干し草の選び方と与え方のコツ

干し草は馬の主食なので、品質にはこだわりたいところです。見た目や香り、手触りで判断するポイントを押さえておきましょう。

良い干し草の特徴は、鮮やかな緑色で、草の香りがすること。逆に、黄色っぽいものやカビ臭いものは避けるべきです。さらに、茎が柔らかく、葉っぱが多く残っているものほど栄養価が高いと言われています。私がいつも実践しているのは、複数の種類の干し草を混ぜて与えることです。例えば、チモシー(繊維質豊富)とオーチャードグラス(タンパク質やや高め)を半分ずつ混ぜると、栄養バランスが整います。また、干し草を与えるときは、地面に直接置かずにネットやラックを使うと、砂を食べるのを防げます。

穀物と配合飼料の上手な選び方

穀物は本当に必要な馬だけに、最小限の量を与えましょう。間違った与え方は、消化器系のトラブルを招きます。

もし穀物を与えるなら、オーツ麦や大麦よりも、低でんぷんの配合飼料を選ぶのが安全です。市販の配合飼料には、糖分やでんぷんが30〜40%含まれているものもあります。私が推奨するのは、でんぷん含有量が15%以下の低でんぷん飼料。例えば、ビートパルプ(甜菜パルプ)は繊維質が豊富で、エネルギー源として優秀です。与える量の目安は、体重1kgあたり1日0.5〜1g(500kgの馬なら250〜500g)が安全範囲。ただし、必ず獣医や栄養士に相談して、個々の馬に合った量を決めてください。私の経験では、運動量の少ないポニーには、穀物はまったく必要ありませんでした。

馬と人の消化器系の比較表(補足)

もう一つ、飼料選びの参考になる比較表を用意しました。馬と人の栄養吸収の違いがよくわかります。

項目馬(後腸発酵動物)人(雑食動物)
主なエネルギー源揮発性脂肪酸(繊維の発酵産物)ブドウ糖(炭水化物の分解産物)
でんぷんの処理能力小腸で限界あり(1回250g程度)小腸でほぼ完全に分解可能
タンパク質の必要量体重1kgあたり1日約1〜2g体重1kgあたり1日約0.8〜1g
脂肪の消化小腸で消化(少量なら可)小腸で効率的に消化

この表を見ると、馬はでんぷんの処理能力が人間よりずっと低いことがわかります。だから、人間の感覚で「エネルギー補給」と穀物をたくさん与えると、馬の体には大きな負担になるんです。私も最初はこの違いを知らずに、馬にオーツ麦を一掴み与えていました。今思えば、よくトラブルが起きなかったものです。あなたも、もし馬に穀物を与えているなら、量と種類を見直してみてください。思ったより少なくていいと気づくはずです。

馬の消化に関する特別な注意点

砂疝痛を防ぐための対策

砂疝痛は、砂地で飼育している馬に多い消化器トラブルです。砂を食べてしまうことで、腸に砂が溜まり、詰まりを引き起こします。

特に、砂地のパドックで干し草を直接地面に置いて与えると、馬は一緒に砂を食べてしまいます。砂が腸に溜まると、慢性的な腹痛や下痢、体重減少の原因になります。予防策として、サイリウム(psyllium)という食物繊維のサプリメントが効果的です。サイリウムは腸内で膨張して、砂を絡め取り、一緒に排出してくれます。私の馬は、週に1回サイリウムを飼料に混ぜて与えています。また、干し草は必ずラックやネットを使って地面から離して与えることが、最も確実な予防法です。

高齢馬の消化ケア

高齢馬になると、消化器系の機能が低下します。歯の摩耗や消化液の分泌量減少など、さまざまな問題が現れます。

20歳を超えた馬は、歯がすり減って十分に噛めなくなるため、未消化のまま食べ物が胃に送られることが多くなります。その結果、体重が減ったり、下痢を繰り返したりするケースが増えます。私の知り合いの馬は26歳で、最近ビートパルプをふやかして与えるようになってから、体重が安定しました。高齢馬には、ふやかした飼料やペレット状の飼料が消化に優しいです。また、年に2回は獣医に歯のチェックをしてもらうことを強くおすすめします。私は毎年春と秋に、必ず歯のフローティング(やすりがけ)を依頼しています。

実践!馬の消化器ケアのためのチェックリスト

毎日のチェックポイント

消化器の健康を守るために、毎日チェックすべきポイントをまとめました。習慣にすれば、早期発見・早期対処ができます。

まず、便の状態をチェックすること。正常な便は、テニスボール大の塊で、表面が少し湿っていて、崩れやすいのが理想です。次に、食欲と水の飲み具合を観察する。普段より食べない、飲まないと感じたら要注意。さらに、馬の表情や行動の変化にも気を配りましょう。落ち着きがない、後ろ足でお腹を蹴る、頻繁に横になるなどのサインは、疝痛の初期症状かもしれません。私のルーティンは、毎朝餌をあげるときに、便の硬さ・色・量をチェックして、ノートに記録すること。これだけでも、異常の早期発見に役立ちますよ。

月次のメンテナンス項目

月に1度は、飼料の品質と給餌方法を見直す機会を作りましょう。

具体的には、干し草のロットを確認して、カビやほこりが混ざっていないかチェックする。また、給餌スケジュールが馬の生活リズムに合っているか再評価する。もし、夜間に6時間以上空腹の時間が続いているなら、スローフィーダー(遅食ネット)を導入することを検討してください。私の経験では、スローフィーダーを使うと、馬が落ち着いて食べる時間が増え、胃潰瘍のリスクが減りました。さらに、砂地で飼育しているなら、サイリウムの投与スケジュールを確認しましょう。私は毎月第一週に、サイリウムを5日間連続で与えています。

最後に、消化器系のトラブルを未然に防ぐために、最も大事なことは、馬のことをよく観察することです。私も長年馬を飼ってきて、「馬は言葉を話さないが、行動で教えてくれる」ということを痛感しています。あなたの馬がいつもと違うと感じたら、迷わず獣医に連絡してください。早めの対応が、大きなトラブルを防ぐ鍵です。あなたの馬が、いつまでも健康で元気に過ごせますように。

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新 馬の医学書 - 緑書房
ⅩⅣ=消化器の仕組みを知ろう①=
馬と牛…同じ草食動物でも全然違う消化吸収の仕組み 獣医師記者が ...

FAQs

Q: 馬の消化器系の仕組みって、人間とどう違うの?

A: 実は、馬の消化器系は私たち人間とはまったく異なります。馬は「後腸発酵動物」と呼ばれ、消化の大部分を大腸で行います。胃の容量は約8〜15リットルと小さく、人間の胃が食べ物をためるのに適しているのとは対照的です。また、馬には胆嚢がないため、胆汁を常に分泌し続けます。この構造が、馬が頻繁に少量ずつ食べる必要がある理由なんです。私も最初は驚きましたが、この違いを理解してから、馬の管理方法を根本的に見直しました。特に、一度に大量の餌を与えるのは絶対に避けるべきです。この仕組みを頭に入れておくと、馬の健康管理がぐっと楽になりますよ。

Q: 馬の消化にかかる時間はどのくらい?なぜそんなに長いの?

A: 馬の消化には、通常約36〜72時間かかります。これは人間の約24〜72時間と比べても長いですね。その理由は、馬が主に繊維質の牧草や干し草を食べるからです。繊維は分解するのに時間がかかるんですよ。特に、長い干し草は大腸で微生物の力を借りてじっくり発酵されます。私の馬も、干し草をたっぷり与えていると、消化がゆっくり進んで健康を保てています。もし長時間空腹が続くと、胃酸が溜まって潰瘍のリスクが高まるので注意が必要です。常に干し草を食べられる環境を整えることが、消化器系の健康を守る鍵です。

Q: 馬に多い消化器の問題って、具体的にどんなものがあるの?

A: 馬によく見られる消化器の問題は、疝痛、胃潰瘍、下痢の3つです。疝痛は腹痛の総称で、ガスや詰まり、腸捻転が原因で起こります。私の友人の馬も突然疝痛を発症し、すぐに獣医を呼んで助かりました。胃潰瘍は胃酸が胃壁を傷つける病気で、ストレスや長時間の空腹が主な原因です。競技馬に特に多く、食欲不振や背中の張りが見られることがあります。下痢は感染症や食事の変化、腸内細菌のバランス崩れで起こります。高齢の馬では歯の問題が原因になることもあります。これらの問題を防ぐには、規則正しい餌やりとストレス管理が欠かせません。

Q: 胃潰瘍を予防するには、具体的にどうすればいいの?

A: 胃潰瘍の予防で最も大切なのは、常に干し草を食べられる環境を整えることです。馬の胃は常に胃酸を分泌し続けるため、空腹が続くと胃壁が傷つきやすくなります。私の経験では、競技シーズン中は胃酸緩衝剤(馬用の胃薬)を与えるのも効果的でした。特に、ストレスのかかる移動や競技の前後に使用すると良いですよ。また、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の長期使用は潰瘍のリスクを高めるので、獣医の指示に従ってください。治療にはオメプラゾール(商品名:ガストロガード)が効果的ですが、予防が何より大事です。基本は、良質な飼料と適切な給餌スケジュールです。

Q: 馬の消化を助けるサプリメントって、本当に必要なの?

A: サプリメントの必要性は、馬の状態によって異なります。健康な馬で、良質な飼料と適切な管理ができていれば、サプリメントは必須ではありません。しかし、胃潰瘍のリスクが高い馬やストレスの多い環境にいる馬には、胃酸緩衝剤やプロバイオティクスが有効なケースがあります。例えば、サイリウムは砂地で飼育している馬の砂疝痛予防に効果的ですし、粘土ベースのサプリメント(Equine GI Sponge)は下痢の時に便を固めるのに役立ちます。私もコンペシーズン中は胃酸緩衝剤を使っていましたが、オフシーズンはやめても問題ありませんでした。大切なのは、獣医や栄養士と相談して、本当に必要なものだけを選ぶことです。

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